ソムリエ試験の受験勉強 その2

前回ブログをアップしてから4日が過ぎてしまった。
このへんが元来怠惰な僕の性格を表している……。
こんなの一気に書いて日をおかずに更新しなきゃ意味ないのにな。


さて、ステイホームが始まり1か月ほど、なんとか勉強する習慣がついてきた。
学習したことがどれだけ頭に入っているかは怪しいけれど、やはり今年のソムリエ試験を受験することを決めた。
受験資格は通算3年以上アルコール飲料に関する業務に従事していること。
(ちなみに以前はワインアドバイザーという同等の資格もあり、
これには例えばワインインポーターとかビール会社に勤務しているような方たちが受験していたのだが、
数年前にソムリエ資格に一本化されたらしい)
僕も学校を卒業してから20年間、飲食業界の片隅で生きてきたので当然クリア。
協会のHP上のフォームから、これまでの職歴を含む必要事項を記入し、受験票用の身分証明書の写真も添付して送信。
一次試験2回受験と教本代、合わせて34,440円をカードで支払って、申し込み完了!
自分にとって安くはないお金を支払ったので、これで後には引けない。

10日ほどのち、5月の半ばになって教本が届いた。
受験者たちから「電話帳」と呼ばれる厚いテキストである。


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たしかに分厚い、そして重い。

酒類概論、ワインのみならずリキュールやジンやウイスキー、ブランデーなどの洋酒全般や中国酒、日本酒や焼酎。
ブドウの生育や仕立て方、醸造
そして世界各国のワインについて。
フランス、イタリア、スペインといったメジャーな国から、アメリカや南ア、チリやオーストラリアなどのニューワールド、そしてジョージア(グルジア)やブルガリアルーマニアのような、東欧諸国まで。
また、各国の料理や主要なチーズ、さらにワインの輸入や販売、管理など、本当に広範に渡る。

酒類概論や洋酒に関しては知識の蓄積があったので、むしろ復習という感じで進めていくことができた。
フランスイタリアスペイン、ニューワールド、仕事で扱ってきたものもあるので多少の知識はあった。
しかしそれはあくまでも商品知識みたいなもので、例えばブルゴーニュの生産地、畑の位置だったり、ボルドーの1級から5級までの格付けなんてほとんど知らない。
もうとにかく暗記である。
暗記の仕方は完全に昭和。ノートに繰り返し書いて、書いて覚える。

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お目汚し失礼します……。
こんな感じでとにかくノートに書き込んでいった。
もっと効率の良い暗記法があったら教えてほしい泣

でも、書き込みに使ったボールペンのインクが切れるごとに、ノートが1冊終わるごとに、ちいさな達成感のようなものを覚えたのは確かだった。


さて、6月になるとありがたいことに仕事が復活し始めていた。
忙しくはなかったけれど、そうすると今度は勉強するのがおっくうになってくるから困りもの。
1日ちょこっと勉強して1日サボっての繰り返し。
3歩進んで2歩下がるような進捗状況。冒頭に書いたように僕は本来怠惰なのである。
しかし協会からCBT試験の受験日時を予約を促すメールが届くと、さすがに尻に火がついた。
今年の受験期間は7月20日から8月31日まで、のはずだったのだが、新型コロナの影響によって1週間延長され9月7日までとなった。
8月半ばに1回目を受けて、ダメでも傾向と対策を踏まえて9月に2回目を受けることにして、1回目の予約をした。(2回目受験は後日改めて予約できる)

7月になると通勤電車の車中や仕事の休憩時間なんかにも参考書やノート、スマホのページを開いていた。
この頃お世話になったのがネット上のこのサイト。
「ちょっとまじめにソムリエこーざ」
https://koza.majime2.com/#google_vignette

とあるソムリエの方が独自に運営さているサイトで、毎年内容をアップロード。キャッチコピーは「もう9年目、自信あります。スクールに通わずとも合格できるということ。」
受験生たちの間で密かに有名らしい。
覚えるべきことの解説はもちろん、近年の試験の傾向や過去問、協会のトレンドなども書かれているので、ブックマークしていつでも参照できるように。

また、ネットで評判の良かった問題集も購入。

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ソムリエ試験対策問題集1200問(柴田書店)

1日100問くらいやれば2週間ほどで1周できる、試験まで残りの期間、それを3周もすればだいぶ頭に入るんじゃね?と、見通しの甘い考えではあるがひたすらやり込むことにした。

協会の最近の出題傾向として、
・日本ワインはもちろん日本酒や焼酎といった、日本の酒
・古くからのワイン生産の歴史を持つ東欧諸国(特にジョージア)
このあたりには結構比重を置いてるらしい。
イギリスやウルグアイといった、ここ数年で新しく教本に載った国々もしっかりチェック。

そしていよいよ8月、1回目の受験日を迎える。

「時は来た、それだけだ」なんて破壊王みたいな心境にはならず、
いつか乗り換えで利用した登戸駅に置いてあったドラえもんを思いだす。

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「あ〜んドラえも〜ん!暗記パン出して〜!!泣」


試験会場は、渋谷のとある雑居ビルの一室。
パソコンが十数台並ぶ部屋で、ソムリエ試験だけではなく他の試験を受ける人たちと一緒に受験。
僕の隣には中学生らしき子が座って、既に何かの試験を受けていた。

出題は120問、時間は70分。正答率60〜70%ほどで合格と言われているが定かではない。
一問ごとに四択の選択肢から解答を選び、次の問題をクリックしていく。
心の中で問題と解答をぶつぶつつぶやきながら。
自信がない問題には「後で見返す」マークをつけられる。
自分の中で自信を持って解答できたのが四割ほどで、残り四割は二択までは絞れたけど自信なし、そして二割はさっぱりわからん!って感じだった。
時間を10分ほど残したところで全ての問題を見直しまで終わる。
ダメでも2回目がある、ええい!ままよ!と、「終了する」をクリック。
画面が切り替わるとそこに出てきたのは
「合格」
の二文字!

周りを忘れてリアルに「うおっ!」って声が出ました笑
一瞬ケツも浮いた笑

受付で合格通知をプリントアウトしてもらい、終了です。

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「B判定笑」って言われてもいいんです、とりあえず合格すれば!

いやー、夏の盛りで暑かったこともあって、この日のビールは美味かった~。
シャンパンじゃないのかって?いややっぱビールが美味いでしょ!



さて、これで一番の難関と思われた一次試験は通過、お次は二次のテイスティング
その3へ続く予定です笑